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2017年12月25日

ふるさと環境コース 第12回講座 「冬の味覚復活物語~赤貝(サルボウガイ)~」 中海での養殖を復活させた現場を見学!

今年もやってきました、赤貝(サルボウガイ)の季節。中海に雪が舞い始める頃に旬を迎えます。
昭和30年ごろには年間1600トン以上の漁獲量があった赤貝(サルボウガイ)ですが、水質や環境の悪化で昭和52年を最後に漁獲がなくなりました。しかし、平成20年ごろから復活に向けた取り組みが始まります。その現場を見学しました。

12月上旬、向かったのは美保関地区にある養殖場。現地でお話しをしてくださったのは、中海漁協の能見さん。稚貝の種類と採苗、養殖、出荷までについてお話しを聞きました。
稚貝は天然と人工の2種類があるそうですが、今年は人工稚貝が夏場に死滅し、天然の稚貝のみの養殖となったそうです。
イタヤ貝に付着させた稚貝をカゴに入れ、養殖開始。成長に合せてカゴの中の貝を調整し母貝が産卵してから約1年半、やっと出荷できる大きさに成長します。
これで直ぐに出荷とはいきません。貝にはフジツボなどが付着しているため、最初はコンクリートミキサーで落とし、それで取りきれないものは、手作業で1個づつ取り除いていきます。赤貝の殻は非常にもろいため、手荒く扱うと殻が割れてしまいます。根気のいる作業に頭がさがります。

現場を見学した後は、美保関公民館で中海漁業協同組合の外谷久人組合長から、サルボウガイが復活するまでの取り組みについてお話しを聞きました。
昭和52年の2トンの出荷を最後に死滅したと思われていたサルボウガイが、江島付近に生息していることが発見されたことから、中海漁協での養殖が開始されます。
中海産サルボウガイの特徴は、カゴつり養殖であることです。
この養殖では、プランクトンが豊富な3.5m付近の水中に吊るすので、育ちが早く身が大きい。更に、地まきと違い、貝が砂や泥をかむことが無いので、食べた時に泥臭くなく、泥かみがないなどのメリットがあります。

外谷組合長のお話しの後は試食を用意していただきました。
美保関の女性で作るグループ「せんだんの会」の皆さんが、赤貝ご飯やアカモクの酢の物のなど用意してくださいました。
「漁業関係者の皆さんの苦労の結晶を食べさせてもらう」そう思いながら、一口一口味わいながらいただきました。
松江のサルボウガイ、本当に美味しくて一度たべたら病みつきになってしまいます。この冬の味覚がこれからも絶えることなく食卓に届けられることを願ってやみません。

  • 中海漁協の能見さんにお話しを聞く
    中海漁協の能見さんにお話しを聞く
  • 稚貝をイタヤ貝に付着させる
    稚貝をイタヤ貝に付着させる
  • 採れたてのサルボウガイ
    採れたてのサルボウガイ
  • 中海漁業協同組合組合長 外谷久人さんのお話しを聞く
    中海漁業協同組合組合長 外谷久人さんのお話しを聞く
  • 美保関「せんだんの会」のみなさん
    美保関「せんだんの会」のみなさん
  • 用意していただいた赤貝ご飯、味噌汁、アカモクの酢の物、漬物
    用意していただいた赤貝ご飯、味噌汁、アカモクの酢の物、漬物