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2022年11月5日

ふるさと環境コース 第6回・7回講座 大陸分裂後の美保関の大地をめぐる 2,000万年前の大地の激動を想像しながら地質を学びました

令和4年度講座の様子をお知らせするシリーズの第9弾は、ふるさと環境コース第6回・7回の講座です。

9月13日と15日の両日、講師に島根半島・宍道湖中海ジオパーク専門員の野村律夫氏をお迎えし、「大陸分裂後の美保関の大地をめぐる」と題して、現地で学びました。

両日とも日差しが厳しく日中の最高気温が30℃に迫る中、美保関町の惣津海岸、美保関灯台、森山地区のニイダグイと権現山洞窟住居遺跡をめぐり、大地が激動した痕跡を見学しました。
  • 最初に訪れたのは惣津海岸 エメラルドグリーンの色が印象に残る非常に美しい海岸 一見普通の海岸に見えるが、実は…
    最初に訪れたのは惣津海岸 エメラルドグリーンの色が印象に残る非常に美しい海岸 一見普通の海岸に見えるが、実は…
  • 左側が2,000万年前の大陸時代には汽水湖だった場所 右側は1,750万年前に一気に海水が流れた込んで深い海になった事がわかる貴重な場所とか… 隆起した後、柔らかい所が波によって削られ平らな磯になった
    左側が2,000万年前の大陸時代には汽水湖だった場所 右側は1,750万年前に一気に海水が流れた込んで深い海になった事がわかる貴重な場所とか… 隆起した後、柔らかい所が波によって削られ平らな磯になった
  • その足元を見ると、深海底に堆積して出来た地層が隆起した層を見ることが出来る 泥岩(黒)と砂岩(茶色)の層である
    その足元を見ると、深海底に堆積して出来た地層が隆起した層を見ることが出来る 泥岩(黒)と砂岩(茶色)の層である
  • 海岸を少し進むと火山跡が現れる
    海岸を少し進むと火山跡が現れる
  • 安山岩で出来ているが一部泥岩を巻き込んでいる(手で指している黒っぽい層)
    安山岩で出来ているが一部泥岩を巻き込んでいる(手で指している黒っぽい層)
  • その先へ進むと地層がUの字型に曲がっている場所がある 柔らかい粘土状態の時に力を受けて変形した
    その先へ進むと地層がUの字型に曲がっている場所がある 柔らかい粘土状態の時に力を受けて変形した
  • 少し沖合には根のない巨岩がある この先は急激に深くなっており海底から波の力で押し上げられた
    少し沖合には根のない巨岩がある この先は急激に深くなっており海底から波の力で押し上げられた
  • 美保関灯台へ移動し、このエリアの2,000万年前の環境を学ぶ 気候は温暖で、大陸の縁辺に出来た湖に大河が注ぎ込む景観であったとか… う~ん想像がつかない!
    美保関灯台へ移動し、このエリアの2,000万年前の環境を学ぶ 気候は温暖で、大陸の縁辺に出来た湖に大河が注ぎ込む景観であったとか… う~ん想像がつかない!
  • 灯台と周囲の壁は地元産の森山石(砂岩)で出来ている 切り出された時は平滑だった表面が風化作用により柔らかい部分が削られ、砂が堆積した時の水の流れが現れている
    灯台と周囲の壁は地元産の森山石(砂岩)で出来ている 切り出された時は平滑だった表面が風化作用により柔らかい部分が削られ、砂が堆積した時の水の流れが現れている
  • その写真がこちら! 2,000万年前の、湖に大河が注いでいた時代の浅い川底の複雑な流れが、手に取るようにわかる!!
    その写真がこちら! 2,000万年前の、湖に大河が注いでいた時代の浅い川底の複雑な流れが、手に取るようにわかる!!
  • 灯台下の森山石で出来た岩場 これと同じ石を切り出し、明治31年美保関灯台が完成した
    灯台下の森山石で出来た岩場 これと同じ石を切り出し、明治31年美保関灯台が完成した
  • 境水道にある「ニイダグイ(入道礁)」 かつて存在した「北国倒し」と呼ばれた岩礁の名残 北前船が座礁し、船主が財産を失ったことから北国倒しと名付けられた
    境水道にある「ニイダグイ(入道礁)」 かつて存在した「北国倒し」と呼ばれた岩礁の名残 北前船が座礁し、船主が財産を失ったことから北国倒しと名付けられた
  • ニイダグイと反対側の山際にある権現山洞窟住居遺跡 縄文後期の住居跡で流紋岩(溶岩)で出来ている 波の力で削られた海食洞(固い岩石のため当時の人の力では掘る事は出来なかった)
    ニイダグイと反対側の山際にある権現山洞窟住居遺跡 縄文後期の住居跡で流紋岩(溶岩)で出来ている 波の力で削られた海食洞(固い岩石のため当時の人の力では掘る事は出来なかった)
  • 岩肌を拡大すると、当時の溶岩の流れ(右上から左下へ)がわかる
    岩肌を拡大すると、当時の溶岩の流れ(右上から左下へ)がわかる