2023年6月14日
ふるさと環境コース 第2回講座
ブライチロー! 1500万年前の激動を読み解く
太古の島根半島の大隆起を目の当たりにし 感動!!
令和5年度講座の様子をお知らせする第2弾は、ふるさと環境コースの第2回講座です。
6月5日、講師に島根大学の松本一郎教授をお迎えし、「ブライチロー! 1500万年前の激動を読み解く」と題して行われました。
出雲市小伊津町にある長尾ヶ鼻灯台周辺の海岸と崖には1500万年前に起きた島根半島の大隆起に伴う地層が広がっており、太古の大地の激動を学ぶには絶好の場所でした。
松本先生の分かりやすい解説で講義が進み、砂岩・泥岩互層の成立ちと洗濯岩が出来たメカニズム、そしてマグマが貫入して出来たハンレイ岩について学び、とても満足度の高い講座になりました。
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講師の島根大学教授松本一郎氏 1500万年前に島根半島で起きた大地の激動を分かりやすく解説して頂きました
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講座会場になったのは出雲市小伊津町 海岸に面し斜面を登るように広がる街並みが印象的
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太古の時代に深海底で幾重にも堆積した砂岩・泥岩の互層が、1500万年前に起きた島根半島の大隆起により海面に姿を現した場所 その後の侵食作用により柔らかい泥岩が削られ、洗濯板状態になった
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洗濯岩は山側の隆起が大きかったため山側が高く海側が低くなっている 手前の洗濯岩と背後の崖の傾きが同じ
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洗濯岩のすぐ後ろに続く砂岩・泥岩の互層 このエリアには互層の断面が現れている
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砂岩の下側部分には砂利や粒の粗い砂が堆積している
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一方、砂岩の上側部分は細かい砂で出来ている 一層の砂岩が形成される際、重い物が先に軽いものがその後に堆積したことが分かる
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陸側の崖に目を向けると一部様相が異なる場所がある ここはマグマが砂岩・泥岩層に貫入した際、急冷されて出来たハンレイ岩
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白くキラキラ光る部分は長石(ちょうせき) 黒くキラキラ光る部分は輝石(きせき)
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発見した石がハンレイ岩か鑑定してもらう受講生 1500万年前の大激動に思いを馳せながらの講義はとても感動的でした