2017年8月10日
芸術文化美術コース 第6回講座
「空間を彩るアート~宙に浮かぶ形を作ろう~」
体験するアートでロビーを魅力的な空間に!
今年で3回となる島根大学教育学部の新井知生教授による美術表現の講座です。最初は抽象作品をトーナルカラーなどで表現し、昨年はデッサンの基本となるクロッキーを取り上げました。
今回は、全員で一つの作品を作ることを目的としていました。大人が共同制作は難しいという事で、どのような制作方法をとるのか新井先生を随分と悩ませてしまいましたが、出来がった作品「光の森」は想像以上に素敵な空間に仕上がりました。
新井先生の講座では、自宅で材料を用意するところから始まっています。今回受講生にお願いしたのは、「自分がきれいだと思う色紙、包装紙、布類、ひも、リボンなどの軽い物」を天井から吊るす、「一人一人が制作した作品を集めて一つの作品にする」と言うことだけでした。担当者としては、細かく説明したい所でしたが、イメージが植えつけられるのはこの講座の趣旨にそぐわないので、この時には敢えて詳細な説明を避けました。
島根県では現代アートの作品展を観る機会が殆どないので、受講生は何をどうするのか想像もつかないまま集まったと思います。
最初に新井先生から、現代美術では、空間そのものを作品として捉え、その作品の中に入って様々な体験をとおして感性を刺激する表現方法が多くなっているとのお話しを聞き、その作品展の写真を見せていただきながら、だんだんイメージをつかんでいきました。
最近の小学生の教科書にも「造形あそび」として載っているそうです。
現代アートというと、難しいと思いがちですが、新井先生は「難しく考えない。頭を柔らかくして空間を飾るということ、その中で体験することを楽しんでほしい」とおっしゃいます。
今回は作ってみないとわからない、わからないまま作る。普通の一般向けの美術講座は対象物を油や水彩で描いたり彫刻したりしますので、こんな講座は先ずありません。島根初ではないでしょうか。
吊るされるものであれば、何を使ってもどんな形にしてもOK、自由に作ってください。と言われるとかえってどうしてよいかわからなくなりますが、始めてみると作業に熱中し1時間程で完成。
午後の部の受講生の作品も併せて展示すると何だかアートな空間になりました。
8月31日まで、市民活動センター1階奥にある展示ブースに展示しています。近くに来られることがありましたら、是非「光の森」の中を歩いて体験してくださいね。
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指導してくださった島根大学教育学部の新井知生教授
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体験するアート「光の森」
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全ての受講生の作品が飾られました
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出来上がった作品から吊るしていきます
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制作風景~思いつくままに自由に作ります~
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最初は座学で現代美術の表現方法について学びました