2018年7月26日
平成30年度 ふるさと環境コース
国引きエリアの活断層の成り立ち
= 山陰地方は活断層こそ少ないが地震活動が活発! 油断禁物!!=
7月18日、ふるさと環境コースの第4回講座が、講師に島根大学の向吉秀樹助教を迎え開催されました。
今回のテーマは、「国引きエリアの活断層の成り立ち」。
中国地方では、今年4月9日の島根県西部地震(マグニチュード6.1)、6月26日の広島県北部地震(マグニチュード4.9)と立て続けに地震が発生しているだけに注目度が高く、受講生は食い入るように聞きいっていました。
マグニチュードが1上がるとエネルギーは約32倍に、そしてマグニチュードが2上がるとエネルギーは何と1000倍にもなると聞き、桁違いのエネルギー増加にビックリ!
日本の活断層の分布・断層の分類について説明を受けた後、身近にある宍道断層は右横ずれ断層であることを学びました。航空写真を見ると、南北に続く谷のラインが途中から右側にずれている事が、素人目にもはっきりと判ります。
更に、近年は地震活動が活発期に入っていることを学び、いよいよこのエリアの断層と地震の特徴について講義を受け、ここで驚きの事実を知らされました。
それは、四国地方は北西方向に年間約4センチ動いているのに対して、山陰地方は東方向に約1センチ動いており、方向が全く違います!
日本列島の下にはフィリピン海プレートが北西方向に沈み込んでおり、四国地方はその動きに連動。
一方山陰地方は、インドがユーラシアプレートに衝突しその力が東方向に作用しているため、その影響で東方向に動ごいているそうです。
北西方向と東方向の動きがぶつかり合う境界が山陰地方にあり、その付近では活断層は認められないものの発達途中の断層が潜んでおり、このエリアで無感・有感を含め沢山の地震が発生しているそうです。
その代表が三瓶から三次に繋がるエリアで、4月の島根県西部地震もこの地域で発生したものです。
向吉助教は講座の最後に、「山陰地方は中国地方の他の地域より活断層が少ないにも関わらず地震活動が活発で、注意が必要!」と強調され、講義が終了しました。